出艇 : 知床エクスペディション(2010/9/19)

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波は収まりつつあったけれど朝一番で出るには天候が厳しく午前10時出艇と決まる。

スペース節約のためシュラフ(寝袋)は持たず、シュラフカバーと重ね着で済まそうと考えていたのだけれど新谷さんのアドバイスで持ってゆくことに。実際、実際ツアーの後半で寒波が来て、気温が一桁にまで下がった日があったのでいうことを聴いてよかった。僕のシュラフはモンベルのSSダウンハガー#3なのでいささかスペースを食う。衣類は山の経験を生かしウールシャツやダウンベストなど省スペース高機能なものを放り込む。下着は最低限。

個人用荷物の案内には防水バッグ15Lを2つと書かれているので、これに収まりきるように・・と考えてしまい小説や個人用酒なども省いてしまったのだけれど実際カヤックに積んでみると割とスペースはあった。あとで確認すると防水が必要な荷物は2つまで、という意味だったらしい。まあいいや。


さんざんあちこちに相談した末、ドライスーツは購入しなかったのだけれど当日になって新谷さんのドライスーツをお借りすることになった。サイズもぴったり。またPFD(ライフジャケット)も新谷さんが2004年にケープホーンを回ったときのもので、味があって他の参加者に羨ましがられる。いーでしょ?

浜へ移動するとポツポツと雨が降る。
どんより曇って海はうねりもあり、どれほど厳しい旅になるのかと身が引き締まる。

「じゃあ、行こうか−」
このツアーではカヤックがまったく初めての人もいたのだけれど、特にレクチャーもなく出発する(もちろん初心者、女性はタンデム艇だった)。昔はテキストを作って、しっかり漕ぎ方を教えていたらしいのだけれど今は「漕げば進みます」という方針だそうだ。不満がある人もいるかもしれないけど、ツアー全体を通して見るとその方針でいいように思える。

知床半島の北側に位置するウトロからは、観光船が多数出ている。
そのためシーカヤックは延々と続く断崖から離れないように、せいぜい2、30mくらいを行くようにと新谷さんが注意をする。
知床は暗礁も多いので最初から最後まで新谷さんは暗礁の隙間を縫うように丁寧にルートを指示してゆく。

12時半頃、アプローチの難しい小さな湾で昼食をとる。GPSデータによるとどうも、人気の観光地知床五湖の直下だったようだ。

打ち寄せる波と暗礁でタンデム艇一艇が予定外のところへ乗り上げてしまうが怪我人はいない。登山でもそうだけれど「油断をすれば死ぬ!」と誰もが想うようなところでは意外と怪我はしない。それが終わって、平らな道を歩いている時につまずいて捻挫したり、ということはしょっちゅうだけど。

昼食はショウガをガッツリ放り込んだインスタントラーメン。そのへんのコンビニで売っている、普通のラーメンだけれどどんな高級な食事よりも美味しく思える。

既に午後1時。余裕はない。食べ終わるとすぐに出発する。
シングル艇の者はこの時から単独で船を引きずり出艇するように言われる。

僕の乗るニンバスパフィンは頑丈さが取り柄のポリ艇だ。
一般的なカヤックツアーでは艇を引きずることは許されないけれど、知床では食料などで重くなった艇を少ない人数で持ち上げて、万が一落として艇を痛めることの方が危険なのだ。

僕はタンデム艇や壊れやすいFRP艇を運ぶ手伝いをして、結局新谷さんの直前に出発することになる。

そこからさらに2時間ほど漕ぎ、カムイワッカの滝まであと少しの浜でキャンプとなる。漕いだ距離は約15km。
緊張もあり、皆疲れた様子だ。

スタッフの皆さんが夕食の準備をする中、参加者はテントを張り、着替えて、日記をつけたり、読書をしたり思い思いに疲れを癒していた

※下記は参加者から頂いたGPSデータを元に作成した初日のルート

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Akira

北海道出身、旅と写真と山とダンス好き。
クラニオセイクラルやタイマッサージなどのセラピストとして活動しつつ、ウェブ制作も手掛ける。
旅ネタの多い、気まぐれブログ。
詳細プロフィール

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コメント

  1. きよどの より:

    いいなあいいなあ。いいことしてきたなあ。

    海とともに過ごした時間は、一生の宝物になるなあ。